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「栃木県小山市」
  • BLOG2020.08.27
    1. 今日はミネラルについてお話します。

      ミネラルとは、次の3つの形で生体内に存在し、その役割を果たします。
      ①難溶性の無機塩として骨や歯の構成成分となる。
      ②イオンとして生体反応の調節をする。
      ③有機化合物と結合し重要な物質の構成成分となる。

      ミネラルの働きを一つずつ紹介します。
      ・カルシウム(Ca)
      生体内に最も多量に存在し、99%が骨や歯に、約1%が細胞内に、約0.1%が血液中に存在している。
      骨や歯を形成したり、筋肉の収縮、神経興奮の伝導などの働きがある。

      ・リン(P)
      カルシウムに次いで多いミネラルであり、生体内の全ての組織と細胞に存在し、体重の約1%を占める。
      約80%が骨や歯に含まれ、硬組織や細胞膜の構成成分で、高エネルギーリン酸化合物、ビタミンからの補酵素の構成元素としてなど広く関与している。

      ・マグネシウム(Mg)
      生体内で60~65%は骨中に、27%は筋肉中に含まれ、全ての細胞内にマグネシウムイオンが存在する。
      酸素の活性化や体温調節、神経の興奮や筋肉の収縮、副甲状腺ホルモンの分泌、脂質代謝の改善など多くの働きがある。

      ・カリウム(K)
      細胞内に98%、細胞外に2%存在し、細胞内に最も多い陽イオン。
      細胞内の浸透圧・PH調整、膜輸送、筋肉の収縮、酵素の活性化などの働きがある。

      ・ナトリウム(Na)
      細胞外液に50%、骨中に40%、細胞内液に10%存在する陽イオンで、大部分が塩化ナトリウムとして摂取される。
      浸透圧、細胞間液量やPHの調整、細胞内外の電位差の維持、グルコースやアミノ酸の吸収における能動輸送、筋肉収縮促進などの働きがある。

      ・塩素(Cl)
      約70%が細胞外液に、30%が細胞内液に塩素イオンとして存在し、細胞外液の約60%を占める。
      胃酸の構成成分で浸透圧、細胞間液量やPHの調整などの働きがある。

      ・鉄(Fe)
      成人体内に3~4%存在し、ヘモグロビン鉄、ミオグロビン鉄、貯蔵鉄、酵素鉄、血清鉄の5つに分類され、この5つの働きの後、体の一部になったり排出されるほか、リサイクルされ再び利用される。

      ・銅(Cu)
      生体内に約80~100mg含まれ、骨、筋肉、肝臓に存在する。
      ヘモグロビンの合成に必要であり、チトクローム酸化酵素、チロシナーゼなどの酵素の構成成分。

      ・亜鉛(Zn)
      体内に約2g含まれ、皮膚、血液、筋肉、肝臓など広く分布している。
      200以上の酵素の構成成分で、成長、免疫系、味覚などの感覚、皮膚、骨の機能維持に関与するほか、皮膚たんぱく質やコラーゲンの生合成にも不可欠である。

      ・セレン(Se)
      成人体内に約13mg含まれ、脂肪酸の過酸化防止に役立つグルタチオンパーオキシダーゼの構成成分。

      ・クロム(Cr)
      成人体内に約2g含まれ、糖、脂質、たんぱく質の代謝や結合組織の代謝に関与するほか、免疫反応の改善にも不可欠。
      特に糖質をグリコーゲンに変えるインスリンの補助因子となる。(インスリン作用の増強)

      ・ヨウ素(I)
      成人体内に約15mg含まれ、70~80%が甲状腺に存在する。
      甲状腺ホルモンの構成成分としてエネルギー代謝やたんぱく質合成に関与する。

      ・コバルト(Co)
      成人体内に約2mg含まれ、ビタミンB12の構成成分、赤血球の形成に関与している。

      ・マンガン(Mg)
      成人体内に約15mg含まれ、25%が骨中に、次いで肝臓、脾臓、腎臓に存在する。
      アルギナーゼなどの酵素の構成成分であり、酵素反応を活性化させる補助因子としての機能もある。

      ・硫黄(S)
      大部分は含硫アミノ酸としてたんぱく質に含まれる。
      硫黄のSH基には生体の解毒や酵素の活性調節機能がある。

      ・モリブデン(Mo)
      肝臓中に多く含まれ、キサンチンオキシダーゼなどの酵素の構成成分。

      ・フッ素(F)
      約95%が歯や骨に含まれる。
      歯の石灰化の促進、口内の細菌や、これが生産する酵素活性抑制などに関与。歯のう蝕予防なども担っている。

      以上、ミネラルは多いので過剰摂取や欠乏症については次回書きます。

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  • BLOG2020.08.20

     
    本日は脂溶性ビタミンについてお話します。

    水溶性と脂溶性があるビタミンの中でも、脂溶性は体内に蓄積され過剰症を起こしやすいので注意が必要。

    ・脂溶性ビタミンの働き
    ビタミンA(科学名:レチノール)、うなぎやレバー、卵黄やバターなど動物性食品に多く含まれる。同じ生理作用を持つカロテンは緑黄色野菜に多く含まれ、抗酸化作用や成長促進、視覚作用や皮膚などの粘膜形成に関与している。
    不足すると成長障害、結膜炎や風邪などの細菌感染に対する抵抗力低下、皮膚のかさつきなどが生じる。
    過剰症は肝障害や胎児の発育異常などがある

    ビタミンD(科学名:コレカルシフェロール、エルゴカルシフェノール)、酵母やキノコ類に含まれるものと動物の表皮に存在するものはプロビタミンDで、紫外線に当たることによりビタミンDになる。肝臓と腎臓で活性型のビタミンDになると腸管からカルシウムとリンの吸収を促進し、骨組織やカルシウムの代謝に関与している。
    欠乏するとくる病、テタニーなどが生じるが通常の食事をしていれば欠乏することはない。
    過剰症は高カルシウム血症や腎障害、幼児の成長停止などがある。

    ビタミンE(科学名:トコフェロール)、8種類の同族体があり、その中でa-トコフェロールが最も生理効果が高い。小麦胚芽や大豆油、コーン油に多く含まれ、抗酸化作用や細胞膜構成成分である多価不飽和脂肪酸の過酸化を防止し、老化防止、生活習慣病予防などの効果がある。
    欠乏すると動物の不妊症や筋肉委縮などが生じる。
    過剰摂取は血液が止まりにくくなる、骨粗鬆症のリスクを高める可能性がある。

    ビタミンK(科学名:フェロキノン、メナキノン)、植物由来のK1と微生物由来のK2があり、カリフラワーやほうれん草、トマト、イチゴ、納豆、海藻などに多く含まれる。血液凝固因子の生合成に必要で、カルシウム代謝に関与し、歯や骨の形成に影響を与える。
    腸内細菌からも合成されるため成人では通常欠乏症は起こらないが、万が一欠乏した場合は出血傾向にあり、血液凝固機能が低下する。

    以上、脂溶性ビタミンについてのお話でした。

     

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  • BLOG2020.08.14

    本日は水溶性ビタミンについてのお話です。

    水溶性ビタミンは脂溶性ビタミンと違い過剰摂取しても尿中に排出されるため、基本的に過剰症はないとされています。

    ・水溶性ビタミンとその働き
    ビタミンB1(科学名:チアミン)、胚芽(米や小麦)、ゴマ、落花生、のり、酵母、レバー、豚肉などに多く含まれる。補酵素として糖代謝やアミノ酸の代謝に関与し、不足すると代謝系統の停滞、ピルビン酸や乳酸の蓄積、疲労感、食欲不振などが生じる。
    欠乏症は脚気、ウェルニッケ脳症など。

    ビタミンB2(科学名:リボフラビン)、レバー、乳、卵、肉、魚貝、胚芽、酵母、アーモンド、のりなどに多く含まれ、補酵素としてエネルギー代謝や酸化還元反応に関与しホルモンの合成にも関与。不足すると、成長障害や口内外の炎症、皮膚炎、目の充血などが生じる。
    欠乏症は口内炎、口角炎、舌炎、角膜炎など。

    ナイアシン(科学名:ニコチン酸、ニコチン酸アミド)、鰹節、魚、レバー、肉、酵母に多く含まれ、アミノ酸のトリプトファン60㎎からナイアシン1㎎が生成される。糖代謝、脂質代謝、アミノ酸代謝における多くの酸化還元酵素の補酵素の構成成分になっている。
    日本では欠乏することは少ないが、欠乏した場合ペラグラなどが生じる。

    ビタミンB6(科学名:ピリドキシン、ピリドキサル、ピリドキサミン)、ひらめ、いわし、などの魚、レバー、肉、米ぬか、くるみなどに多く含まれ、補酵素としてアミノ酸代謝、神経伝達物質の生成に関与し、たんぱく質摂取量が多いほどビタミンB6の必要量も多くなる。腸内細菌によって合成されるため通常欠乏することはないが、欠乏した場合皮膚炎、口角炎などが生じる。
    ※過剰症:知覚神経症、シュウ酸腎臓結石など。

    ビタミンB12(科学名:シアノコバラミン)、にしん、さばなどの魚、レバー、肉、かきなど動物性食品に多く含まれ、神経及び血液細胞を健康に保つ、DNAの合成に関与し、効果的な吸収には内因子との結合が大切である。通常、動物性食品を含む食事をしていれば不足することはないが、欠乏した場合悪性貧血などが生じる。
    葉酸、レバーや新鮮な緑黄色野菜、豆類に多く含まれ、核酸の合成、アミノ酸代謝に関与している。
    腸内細菌によって合成されるため、通常不足することはないが、欠乏した場合巨赤芽球性貧血などが生じる。

    パントテン酸、レバーやそら豆、落花生、サケ、卵などに多く含まれ、コエンザイムAの構成成分。糖代謝や脂質代謝に関与し、腸内細菌によって合成されるため通常不足することはないが、欠乏した場合成長障害や皮膚炎などが生じる。

    ビオチン、レバーや卵黄、えんどう、かき、にしん、ひらめなどに多く含まれ、糖新生、脂肪酸の合成、アミノ酸代謝などに関与している。腸内細菌によって合成されるため通常不足することはないが、生の卵白を多量に摂取すると卵白中のアビジンというたんぱく質がビオチンと結合し腸管からビオチンの吸収が阻害され、皮膚炎や脱毛、体重減少が起こる(卵白障害)。

    ビタミンC(科学名:アスコルビン酸)、柑橘類やキウイフルーツ、ピーマン、ブロッコリー、イチゴ、じゃがいもなどに多く含まれ、抗酸化作用やコラーゲン合成の酵素の補助因子、腸管から鉄の吸収促進などに関与している。水によく溶け空気酸化されやすい特徴がある。
    欠乏症は壊血症(出血傾向、全身倦怠、骨質の脆弱化など)がある。

    以上、水溶性ビタミンについてでした。
    基本過剰症はありませんが、唯一ビタミンB6の過剰症に注意です。

    食事はバランスよく食べることが大切ですね!

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  • BLOG2020.08.09

    今日は脂質についてお話します。

    脂質は主に3つの種類に分かれています。
    ①単純脂質→中性脂質
    ②複合脂質→リン脂質、糖脂質、リポプロテイン
    ③誘導脂質→ステロイド、脂溶性ビタミン類、脂肪酸

    一般的には中性脂肪を脂肪と呼び、脂肪酸の種類によって脂質の性質に違いがあります。

    脂肪酸の種類は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸(一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸)があります。
    ・飽和脂肪酸:パルミチン酸、ステアリン酸で肉の脂身やバター、ラード、ココナッツオイルなどに含まれている動物性脂肪、常温で固体。
    ・不飽和脂肪酸:一価不飽和脂肪酸はオレイン酸でオリーブオイルに含まれている植物性脂肪、多価不飽和脂肪酸はn6系(リノール酸などがあり植物性脂肪だがアラキドン酸だけ動物性脂肪、ゴマ油、サラダ油やベニバナ油に含まれる)とn3系(a-リノレン酸、えごま油や亜麻仁油に含まれる植物性脂肪)があり、EPA.DHAは魚油、魚脂。常温で液体。構造上二重結合(二重結合が一つだと一価不飽和脂肪酸、二つ以上だと多価不飽和脂肪酸)。

    ※必須脂肪酸は多価不飽和脂肪酸のリノール酸、リノレン酸とアラキドン酸、EPA.DHAがあり、体内で合成できないため食べ物から必ず摂取する必要がある脂肪酸。欠乏すると皮膚炎や脱毛などが生じる。

    特にn3系のEPA.DHAは脂肪を燃焼させる因子の活動を促進させると言われていて、個人的にも効果を実感しています。
    当プライベートジムでフィッシュオイルを進めるのはそういった理由があるからです。

    脂質の働きとしてはエネルギー貯蔵、体温保持、体の保護などの役割を果たしていて、脂質が胃に入ると胃の消化運動は緩やかになり、胃液の分泌は少なくなるため、食べ物の滞留時間が長くなり腹持ちが良くなります。
    また、体の動きを滑らかにしたり、ホルモンの生成なども行っています。

    脂質は確かに体を作るのに必要な栄養素ですが、1g9㎉もあるため太りやすく、液体として食べ物にしみこんでいることが多いので「食べている」という感覚があまりないです。

    減量のプロであるボディビルの選手たちは筋量をなるべく落とさないように基本的に脂質のコントロールで体を作っています。

    ダイエットにおいて脂質のコントロールはかなり重要ですね!

     

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  • BLOG2020.08.05

    今日は炭水化物について少し掘り下げてお話します。

    「名前は知ってるけど、そもそも炭水化物ってなんだろう?」って人は意外と多いのではないでしょうか。
    炭水化物とは糖質と食物繊維を合わせたもので、糖質と食物繊維は体内では全く異なる働きをします。

    ・糖質について
    糖質は単糖類、二糖類、多糖類に分類される。

    単糖類とはグルコース(ブドウ糖)やフルクトース(果糖)などこれ以上分解できない状態のもので、糖類の中で一番体内への吸収が早い。

    二糖類とはスクロース(砂糖)やラクトース(乳糖)、マルトース(麦芽糖)などの糖類が二つ以上結合して構成されているもので単糖類の次に吸収が早い。

    多糖類とはでんぷんやグリコーゲンなど多数の単糖類が結合して連なったもの、糖類の中では吸収が遅い。

    糖質の働きとしては、体内で一番使われやすいエネルギー源であり、消化吸収されやすく、1g4㎉、血糖値を維持している。
    体に入るとグリコーゲンとして筋肉(約250gまで)と肝臓(約100gまで)に貯蔵されるが、余った余剰分は脂肪組織で中性脂肪に変換されて貯蔵される。

    糖質の過剰摂取は脂質に変換されエネルギー源として貯蔵されますが、脂質をグリコーゲンに変換することはできないことからダイエットやボディメイクにおいての糖質の過剰摂取には注意が必要です!

    ご飯やパンなどの多糖類なども、雑穀米やもち麦、ふすまパンなどで代用できますので、こうした工夫をするだけでも血糖値の上昇や摂取カロリーを抑えやすいです。ぜひお試しあれ!

    ・食物繊維について
    水溶性と不溶性に分かれており、人の消化酵素では分解されない。
    水溶性は体に蓄積しないが不溶性は蓄積する。
    食物繊維の多くは単糖類がたくさん結合した多糖類の仲間だが、消化されないためにエネルギー源にはならない。
    水溶性食物繊維は海藻やこんにゃくなどに多く、ぬるぬるした粘性、吸着性、発酵性、保水力が高いなどの特徴がある。
    糖質の吸収を穏やかにするために血糖値の急上昇を抑制するなどの働きや、毒性の吸収阻止、便秘予防、高血圧予防、腸内環境を整えるなどの働きをしてくれる。

    不溶性食物繊維は穀類、イモ類、豆類、野菜などに多く、水に溶けにくく保水力が高い、吸着性と発酵性もあり。
    胃腸で水分を吸収し大きく膨らみ、腸を刺激して蠕動運動を活発にし便通を促す、毒性の吸収抑制、ナトリウム排出促進による高血圧予防大腸がん予防などの働きをする。
    食物繊維はエネルギー源にはなりませんが、摂取不足は様々な疾患に繋がるため、注意が必要です!

    日本人は1日のエネルギーの約60%を炭水化物でまかなっているため、炭水化物を減らすことがダイエットの近道となります。
    しかし、低糖質ダイエットを行う際に限らずしっかりとした知識の上で計画的に行うことが大切です。

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